爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。
菜摘は教室を見回した。
野村くんは……席にいない
本を返そうと思ったんだけどな
大冴くんはギリギリに戻ってきて
昼休みは話せずに終わってしまった。
放課後廊下に出ていく野村くんに声をかけた
「野村くん」
同じ空手部の西くんと一緒にいた
2人が振り返る
「何?急ぐんだけど」
「あっ、じゃあ明日でいい、バイバイ」
軽く手は振ってくれたが……昨日の本屋と雰囲気が違う
もう帰るだけなのに菜摘は自分の席に座った。
私……何かしたかな
「大冴、別にそこまで急いでないだろ?さっきのはちょっと冷たかったんじゃないか?」
「そっかな、俺は用はないし、重要な用ならもっと追いかけてくるだろ」
「まあ、和田さんて瞬弥と付き合っているって女子が噂してるから大冴に用じゃなかったのかもな」
大冴は足が止まった。
「あいつ、本当に瞬弥と付き合ってんの?」
「いや、本人からは聞いてないけど昼休みに女子が噂してたのが聞こえた
そういえば大冴、昼休みいなかったよな、どこ行ってたんだよ」
「別に……」