爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。
謎の女

「今の子は大橋聖衣子(おおはしせいこ)」


「麻耶、知ってるんだ」


「野村大冴推しで有名らしいよ」



「瞬弥くんじゃなくて?」


「私も聞いたことある」


「有里(ゆうり)も?」


「何か図書室でも見たことあるし、中学が同じで同じ道場出身で自称幼なじみらしいよ」


自称って……大冴くんは認めてないってことだよね…


「もしかして、野村大冴のファンアカウントもあるの?情報通の麻耶さん?」



「ファンアカウントは瞬弥くんの方だけだけど、本人のアカウントがあるからそれによくコメント入れてるし、DMとかも送ってるんじゃない?」


ん?


「本人って?」



有里が携帯を見せてくれた。


「コメントにちょくちょく匂わせてきてるよね」


「そうそう」


「2人とも情報凄いね」

有里に色々見せてもらう。



「菜摘が今どきじゃなさすぎなんだよ、瞬弥くんの方は鍵垢になってるから見れないけど大冴くんの方は見れるもんね」



「そうなの?」



「ほら、今、新幹線に乗ってるって」



有里から見せてもらった。



座席からお弁当を映した写真があった。



「菜摘も見る専だけでも入れてみたら?」


「ん?ん?見る専って何」



「見るだけのアカウントって事よ」



「使い方わかんないよ〜」


麻耶や有里みたいにいつも携帯を見てるわけじゃない菜摘は全く無知だった。



本を読んでる方がよっぽど楽しい…

< 71 / 254 >

この作品をシェア

pagetop