爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。

「最初は大人しかったのに」


「意味わかんない」



「菜摘の初めてもらった時だよ、可愛かったなぁ」



「やめてよ、忘れたいのに、大っ嫌い!陽平なんか」


「あの文化祭の時は菜摘の怒ってる顔が怖くて自分もそのうちああやって怒られるんだなって想像したんだよ」



「私だって怒りたくて怒ったんじゃない、あの子達の味方した陽平なんて嫌い」



「悪かったよ、あの時さ〜1つ上のエロい先輩に遊ぼってしょっちゅう誘われてて

でも菜摘がいたし、ちょうど別れやすいと思ったんだよ」


最低ーーー



保健室のドアが開けられた。


「最低、女たらし」


連れてきてもらう間、菜摘はずっと言っていた。


「お前今野村瞬弥と付き合ってんの?」



ベッドの上に降ろしてくれた。


「今学級委員でよく話すから噂になっているだけよ、付き合ってない」



先生はいなくて消毒缶からガーゼを取り出して傷口を消毒してくれる。



「あっ……しみるぅ」



そうだ、思い出した……去年も指を怪我して保健室に連れて行ってくれたのが陽平だったんだ。


その時に告白してくれたんだ。



絆創膏を貼ってくれて


「よし、出来た」と言うとカーテンを閉めて隣に座った


< 84 / 254 >

この作品をシェア

pagetop