爽やかイケメンと噂になってもクールなイケメンが好きなのです。
菜摘が更衣室を出ると少し離れたところに大冴くんが待っていてくれた。
菜摘の姿を見ると走ってきてくれて
「待っててくれたの?」
「もう1階階段があるしな(笑)」
大冴くんが笑った。
「頑張ろっと」
大冴くんが支えてくれて教室までこれた。
教室にはもう誰も残っていなくて
「座ってて」と大冴くんに言われるまま
菜摘は席に座った。
大冴くんはティッシュを濡らしてきてくれてしゃがんでくれる。
「1度絆創膏剥ぐよ、ちょっと痛いけど我慢な」
「うん」
絆創膏を剥ぎしばらくティッシュで押さえてくれる
「もう大丈夫よ、部活あるでしょ?」
「休んだ、送っていく」
「そんな、大丈夫よ、県大会も近いのに」
「帰っても練習できるし」
言葉は短いけど、2人ならちゃんと話してくれる……
血が止まったようで菜摘が出していた絆創膏を貼る。
「帰るか」
「うん!」
正門を出ると前から道着を着た西くんが走っていた。