幼なじみの外科医と密なる関係～甘やかな結婚生活～

NICUには他の子も居るので、こひなに会える時間は一回の面会につき、十五分程度と決められていた。直接吸わせる事は出来ないが、母乳を毎日搾乳して、こひなに届ける事になった。入院する部屋に移動した私達。私が寝ていて病院食の配給の時間に間に合わなかったので夕食を売店で購入し、それぞれにシャワーを浴びて、身支度を整えた後、備え付けのソファーに座り、足を伸ばす。

「明日は部屋出しのお祝い膳にしような。一緒に食べよう」

「うん、そうする」

出産翌日の夜の食事に出るお祝い献立は、病院のレストランで家族一緒に食べ肉か魚のコース料理か、部屋食のお祝い膳を選べる。私達はこひなも居なくて寂しいので、部屋食を選んだ。

「特別室に瑛ちゃんと一緒に泊まるのって、何だか変な感じだよね」

「俺が一緒に居たかっただけだから、嫌だったら帰ります……」

「いやいや、そうじゃないよ。寧ろ、こんなに豪華なお部屋に泊まれるなんて嬉しいです」

特別室だけあって、家族も寝泊まりOKだから、小さな子も居る方は安心して泊まれるし、パパも一緒に泊まれる。洗面所、シャワー、トイレ、冷蔵庫も完備されている。ホテルみたいな部屋だが、実際、ビジネスホテルの二人部屋よりも広いかもしれない。少々、値は張るらしいが、家族との時間も大切に出来ると人気らしい。