幼なじみの外科医と密なる関係~甘やかな結婚生活~
──兄に結婚報告をした後、瑛ちゃんが自宅のマンションに連れて行ってくれた。

瑛ちゃんが夜勤に行くまでの時間だったので、あまり時間は無かったのだが全てが高級過ぎて、常識の範囲を超えてきた。

まずはコンシェルジュが在中していた事、次に低層レジデンスと言われる三階建てのセキュリティ万全のマンション。

キッチンとリビングが繋がっている、これが俗に言うLDKかな? LDKだけで何畳あるのだろう? とにかく広い……! 実家は完全な和風だからな建物なので洋風な作りは憧れる。

「陽菜乃? 大丈夫? 口が空きっぱなしだけど!」

「え? ……あ、余りにも広いし素敵な部屋だな、って思ってたら空いた口が塞がらなくなったみたい」

「そっか。陽菜乃が気に入ってくれたなら良かったよ。生活に必要な最低限の物しか置いてないから、陽菜乃が一緒に暮らすようになったら増やしてもらって構わないよ。他の部屋も見る?」

「うん、……いいの?」

「おいで、でも何も置いてないから、ただの部屋だよ」

瑛ちゃんは私の手を取り、部屋を案内してくれた。広々としている部屋には本当に何も無く、空き部屋が二部屋あった。

「ここがベッドルームだよ」

「わぁ、大きなベッド。瑛ちゃん、一人でこんなに大きいベッドに寝てるの?」

目の前には一人でも二人でも、大き過ぎるベッド。シンプルなブラウン系のシーツに覆われているベッドには枕が二つ置いてある。

枕が二つ……?
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