幼なじみの外科医と密なる関係~甘やかな結婚生活~
「さてと……美味しいお料理を食べたら、続きの片付けを頑張れそうだよ」

「え? 今日はもう終わりにしてよ。せっかくの二人きりなんだから」

「そ、それもそうなんだけれども、でも……」

瑛ちゃんと二人きり。引っ越しの為に私は連休を頂いて、瑛ちゃんも明日はお休み。先程のイチャイチャしたやり取りを思い出すと居ても経っても居られなくなる。思い出せば思い出す程、顔中に火がついたみたいに真っ赤になる。

お弁当を食べた後の片付けを終えた後、ソファーでティータイムをしていた私達だったが、瑛ちゃんが長い時間、隣に居ると言うだけで緊張してきた。私は逃げ出すように引っ越しの荷解きに行こうとしたら、瑛ちゃんに腕を引かれてソファーに引き戻された。

ポスン、と再び隣に座らされ、手の平で頬に触れられた。

「陽菜乃、ほっぺたが熱い」

「だ、だって、瑛ちゃんが……」

「ん? 俺が何?」

身近で真っ直ぐに顔を見られたら、目は反らすしか無かった。咄嗟にキュッと唇を噛み締めて、力が入る。そんな私の反応を見てか、瑛ちゃんは頭を撫でて来た。

「よしよし、陽菜乃はまだ大人になりきれてないから少しずつ慣らす事にする」

「慣らす……?」

「うん、本当は今すぐにでも最後までしたいけど我慢する」

頭を撫でられ緊張が解けて来たのも束の間、両手を掴まれて、私は瑛ちゃんに額や首筋にキスをされた。

「……っん、」

強ばる身体に力が入る。目が合った途端に唇にキスをされ、次第に深く濃厚になっていく。
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