幼なじみの外科医と密なる関係~甘やかな結婚生活~
時計の音と舌が絡み合う音が部屋の中に響いている。洋服の上から、胸を触られて、ビクッと身体が反応する。次第に隙間から手を入れられて、直に触れられた。

今まで誰にも触られた事が無いので、どう接したら良いのか分からない。

「今日はここまで。陽菜乃、お風呂入っておいで」

……あれ?

何だか、拍子抜けしてしまった。さっきまで私に触れていた瑛ちゃんは、何事も無かったかの様にソファーから降りて立ち上がっていた。

呆然とする私を見て、
「物欲しそうな顔をしている。本当はもっとして欲しかった?」
と意地悪そうに聞いてきた。

そんな顔をしてるのかな、私……?

ブンブンと首を横に振り、熱を帯びた身体を冷ますように夜風にあたった。

春の夜の匂い。少しだけ吹いている風が火照りを冷ましていく。

「いつも一人だったから、この窓から見える景色も何とも感じなかったけれど、二人で見るとこの場所でこれから二人で暮らすんだなって思って感慨深くなるね」

「うん、これからはこの景色も当たり前の様に馴染み深くなって行くんだよね」

ベランダに私が出ると瑛ちゃんも真似して出てきた。私が外の景色を眺めていると、私に覆い被さるように後ろから抱きしめてきた。私はそれにに答えるかのように両手で瑛ちゃんの腕を掴んだ。

「……あのさ、アイス食べたくない?」

「……食べたい」

突然の誘いに乗り、コンビニまで買いに行く事にした。
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