幼なじみの外科医と密なる関係~甘やかな結婚生活~
翌日は瑛ちゃんよりも早く起きて、朝食の準備をした。

「おはようございます、瑛ちゃん。朝食出来てるよ」

「おはよ、陽菜乃。陽菜乃がキッチンに立って居ると本当に結婚したんだな、って実感出来るな」

昨日、コンビニから帰ってからは中庭でアイスを食べながら披露宴やハネムーンについて話し合った。

瑛ちゃんの仕事の関係上、どちらもまだ先になりそうだ。披露宴が終わって、その足ではハネムーンに行けないと言われたので後日改めて行くそうだ。

担当の患者さんも居る為、まとめての休みは慎重に取らなければならない。

いくつかのブライダルフェアを回ったが、瑛ちゃんの御両親の意見もあり、最初のホテルに決定した。瑛ちゃんも御両親も、6月のジューンブライドに合わせてくれるらしい。

それまでに打ち合わせをしたり、ドレスを選んだり、招待状を出したり、ブライダルエステにも行きたいし……、色々と準備が目白押しだ。

「夜は一緒に料理しようか?」

「瑛ちゃん、料理出来るの?」

「多分……。メス捌きは上手だから、きっと包丁捌きも上手いハズだ」

「それ、全くやった事のない人の台詞だよ?」

「バレた?」

何気ない会話が楽しい。結婚生活は、日々のそんな小さな幸せの積み重ねなんだろうな?と思った。
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