幼なじみの外科医と密なる関係~甘やかな結婚生活~
母と初音さんに付き添われ、マンションまで送り届けられた私は「疲れたから、もう横になるね」と言って別れを告げた。二人は心配そうにしていたが、何でもない振りをした。

二人が帰った後、ベッドに倒れ込んで思い切り泣いた。声を上げて、嗚咽を漏らし、泣きじゃくった。

いつもならば我慢出来たのに、やっぱり今日は披露宴当日だったから無理だよ。

溢れ出す、負の感情と心の叫び。

特別な日だからこそ、溜まりに溜まっていた感情が爆発する。

理解ある振りをしていたが、本当はずっと寂しかったよ。二人でもっと過ごしたいよ。

どうして患者さんを優先するの? どうして私と一緒に居てくれないの? どうして他の先生じゃなくて瑛ちゃんなの?

──どうして、どうして、どうして!

私は一人で泣き喚き、いつの間にか眠りについていた。朝早かったのもあり、疲れていたのもある。

夜中になって目が覚めても瑛ちゃんは戻っておらず、重たい瞼をこじ開けてシャワーを浴びた。

泣きたくないのに、涙ももう枯れ果ててしまいそうなのに……、涙が滲んで目頭と目尻が痛い。

きっと、私、目が腫れぼったくて酷い顔をしている。シャワーを浴びてから、脱衣所にある鏡を見ると案の定、酷い顔をしていた。

こんな顔じゃ、瑛ちゃんが帰って来たら悲しませてしまう。泣いていたら、瑛ちゃんを責めてしまう事になる。

もう、泣くのはやめにする。もう、泣かないよ──
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