幼なじみの外科医と密なる関係~甘やかな結婚生活~
寄り道としてのメインディッシュ……?

なんの事やら……?

私の頭の中は混乱しながら、瑛ちゃんのペースに巻き込まれていた。到着するまでは行先は教えられないまま誤魔化され、まるでミステリーツアーの様だった。

先程より車を走らせただろうか?

時間的に移動した距離は、先程よりも多いと思う。

「今日も明日も明後日も、一週間はずっと瑛ちゃんと一緒なんだよね? 幸せ過ぎて怖いくらいだよ」

「そんなに陽菜乃と二人きりで遊んだら仕事に行きたくなくなるな」

「今まで忙しかった分、たっくさん羽伸ばしてね。子供になったみたいに沢山遊んで楽しもうね」

ハネムーンは海が綺麗な場所に行く。オーシャンビューが綺麗なホテルで、テラスから外に出たら直ぐにプライベートビーチなんだって。日本人観光客も多く、周りにはショッピングする場所も沢山あるらしい。

本当はドイツとかイタリアとか行先の希望は多々あったが、綺麗な海を見たかった。

「遊ぶだけじゃなくて、大人の時間も大切にね」

「大人の時間?」

「そうだよ、今まで仕事で我慢してきたのは自由だけじゃなくて、陽菜乃に触れる事も我慢してたから。我慢してきた分、毎晩、陽菜乃を抱くって決めてるから。

覚悟、してて」

ニヤリ、と笑って私の顔を覗き込んだ。私は目を丸くしつつ、瑛ちゃんの顔が近付いて来るのが分かったから、そっと目を閉じた。

毎晩、抱く……って!

宣言されてしまった。

決して嫌ではないけれど、回を重ねる毎に大胆になって行く自分が恥ずかしい。
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