幼なじみの外科医と密なる関係~甘やかな結婚生活~
「陽菜乃は疲れただろ。帰りもリムジンの手配をしておいて良かった」

皆に別れを告げて、リムジンまで移動をする。私はカラードレスのまま、リムジンに乗せられた。
瑛ちゃんは何やら、貸衣装屋さんと話をしているみたいで遅れて乗り込んだ。

私はいつの間にか寝てしまったらしく、気付けばマンションに着いていた。

「起きた? 歩ける?」

「大丈夫、歩けるよ」

カラードレスのままでマンション内に入り、コンシェルジュの方に「可愛い! でも一体どうしたんですか?」と聞かれた。驚くのも無理はない。カラードレスのままで帰って来て、瑛ちゃんもタキシードを着たままだったから。

軽く事情を話して我が家に向かう。

「瑛ちゃん、ほんっとにありがとうございました! サプライズ、本当に嬉しくて感動しちゃった。披露宴は途中で私は一人になってしまったけど、それがあっての今日だったから、悲しい思い出なんかじゃないよ!

今日は本当に楽しかったなー。披露宴の時よりも友達とも沢山話せたし、瑛ちゃんの同僚の方々とも親睦を深められた」

「喜んで貰えて俺も嬉しかったよ。まぁ、アイツらとは親睦は深めなくても良かったんだけど……。高雅の和風ケーキも最高のサプライズだったろ? アレはクルーザーで式をやり直したいって伝えたら、自らが言い出したんだぞ」

「皆も喜んでくれたし、私もすっごく嬉しかった。お兄と初音さんに感謝だね」

マンションの部屋に入ると私達は今日の思い出話に華を咲かせた。
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