幼なじみの外科医と密なる関係～甘やかな結婚生活～

「いつの日か赤ちゃんが出来たら、特別室を使うと良いよ。まぁ、次期院長の鷹司のお嫁ちゃんなら、特別室確定だろうけどね」

次に連れてこられたのは新生児室。

「わぁ、ちっちゃい！ 可愛い！」

ガラス仕様の壁越しに産まれたての赤ちゃんがスヤスヤ寝ているので小声で話す。

「本当は部外者は立ち入っちゃダメなんだけど、覗き見ね？ 全室個室で赤ちゃんと常に一緒だけど、お母さんが寝不足で疲れちゃって休みたい時や売店に買い物に行く時は預かって貰えるよ。

お母さんも一人の人間だからね、寄り添ってあげたいと二宮ちゃんは考えてるみたい。産後うつにもならない様に一人一人のケアも大切にしてる」

「一人一人に寄り添ってるんですね。凄いなぁ……」

望月先生の話を聞いて、私は感動していた。

全室個室な鷹司総合病院は都内でも稀にみる高級病院だと囁かれている。

望月先生の話によると、病院の設備や施設が整っていてセキュリティ面においても万全をきしているので芸能人の患者さんも多いらしい。

だが、それだけではなく、優秀な外科チームが存在している為、他の病院で門前払いされたがん患者などが最後の砦として診察を受けに来る事もあると言っていた。

全室個室と言ってもランクもあり、全部が高額ではないらしく、医療保険に入っていれば賄えると言っていた。