遊川くんは我慢ができない⚠



『俺のお気に入りの場所!』


 ギラギラと光に溢れた室内。


 有名な曲と機械音が混じり合ったBGM。


 大きなショーケースの中に閉じ込められたおっきなお菓子やおっきなぬいぐるみ。


『ゲームセンター?』

『そう! いっぱい遊ぼ!』


 店内に負けないくらいの眩しい笑顔に、私まで嬉しくなったのも束の間で。


『りっちゃんはこういうとこ初めて?』

『うん。だから、遊川くんが楽しんでるのを見ていたい!』

『俺だけ楽しくてもだーめ』


 入口近くに設置されてある小さめの台の前に連れられて、止める間もなく100円玉を投入された。


 小さい嫌な予感。台の前から逃げ出す直前で後ろから囲われた私は。


『俺が丁寧に教えてあげるからね』


 にこやかな笑みに見下ろされ、こうして軽くパニック状態(じょうたい)になっている。


「あー、惜しい。もう1回かな~」


 私で遊ぶのと同時にUFOキャッチャーで遊んでいる遊川くんはとっても楽しそう。


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