遊川くんは我慢ができない⚠
「せ、せめて休ませて!」
「わかった」
意外にもあっさりとうなずいた遊川くん。
手は繋がれたままに、顔と身体は離れていく。
それでも、キスをした後だからか……遊川くんの隣はなんだか落ち着かない。
遊川くんから視線を外しても、深呼吸をしてみても、全身がそわそわ。
きっと手を離したらもっと楽に息ができるのかもしれないけど。
……全部が離れるのは嫌だなんて、矛盾してるかな?
よくばりなことを考えていると、手をぎゅぎゅっと強く握られた。
どうしたのかなって、遊川くんを見上げると。
「デートはまだ始まったばかりだもんね」
そこにはとびっきりの笑顔があった。
言われてみれば、まだお昼ご飯も食べていない序盤も序盤。
もしかして、遊川くん。
今日一日ずっと、肉食モードなの……?
私の心臓、耐えられるのかな!?