遊川くんは我慢ができない⚠
ラブゲーム
「遊川くん、そこに座ってください」
「え、急に改まってどうしたの?」
初デートが終わって、次の日の夕方。
一緒に帰ってきて早々に、私は遊川くんへ席につくよう促した。
びっくりした顔をしながらも、大人しく従ってくれた遊川くん。
昨日もこんなふうに言うことをきいてくれていたら、苦労しなくて済んだのに!
そんな思いから、つい遊川くんを見つめる目に力が入ってしまいそうになる。
「りっちゃん、なんでそんな遠くにいるの?」
遊川くんは私の険しい顔よりも、距離の方が気になったらしい。
あえて2メートルくらい離れて立っている私を、大きい瞳で見つめている。
ちょいちょい、と小さく手招きする遊川くんに誘われて近づきそうになる……でも!
「外でのイチャイチャ禁止です!」
鋼の意思で言い切った。
隣の部屋の子たちをびっくりさせちゃったんじゃないかってくらいのおっきな声。
お隣さん、うるさくしてごめんなさい。
でも、とっても大事なことなんです……。