遊川くんは我慢ができない⚠



「……や、だから」

「え?」

「遊川くんに触られるの、嫌だから!」


 “嫌ならやめる”って、私の気持ちに合わせてくれる優しい遊川くん。


 それなら、嫌だって言えば遊川くんは私に触れてこない。


 心苦しくて、後ろめたくて。


 うつむきながら嘘をついたとき。


 ―――ティロン


 重苦しい空気に似合わない、明るい着信音が鳴った。


「学校からかもしれないし、確認させて!」


 半ば逃げるようにスマホを開いた私。


 通知をタップすると、そこには。


「ラブワードゲーム……?」


 学園長からのメールが届いていた。


 現時点で順位が50よりも下のカップルへの救済企画らしい。


 本文には長々とルールが書かれてある。



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