遊川くんは我慢ができない⚠
「ああならないように私たちも気をつけないとね!」
ドアを閉め、小さい声で遊川くんに釘をさした。遊川くんは素直にこくりと小さく頷く。
初日で……というよりも出会って早々であまり気が進まないけど、ここはちゃんと話し合っておくべきだよね。
急に抱き締められるのとか、びっくりするし……ドキドキするし。
よし、パートナー会議だ!
「遊川くん、お話をしようか!」
「俺、今から怒られる? だったらいやなんだけど!」
「怒ることなんてないよ。ほら、そこに座って」
「りっちゃんは座らないの?」
「飲み物を用意してから座るよ。ちょっと待っててね」
冷蔵庫で冷やしておいた麦茶を取り出し、コップの8分目まで注ぐ。
それを両手にもったところで気づいた。
……ん?りっちゃん?いきなりあだ名呼びなの?
いや、あだ名で呼ばれるのはぜんっぜん問題ないし、むしろそんな風に呼んでくれて嬉しいよ。
りっちゃんなんて呼ばれることなかったし!
でもね、距離感がおかしいと思うんだ……。
キラキラした人たちはなにを考えてるのかよくわからなくてちょっぴり怖い!