花を飾った君に、いつか

有力候補だって言われてるあの素敵な二人みたいになりたいけど、やっぱりなにもかも足りない。



...というか、巳夜くんってゴールデンカップル目指してるんだっけ?



「恋して」って、やっぱり評価の為だよね



かっこいいって言葉をそのまま形にしたような巳夜くんがこんなにも目立たないのは私のせい。



...わかってるけど、離れたくない



「推しにこんな感情を向けてしまうなんて、ファン失格...!」


「今は推しじゃなくてパートナーでしょ。それより、次は体育祭だよ?恋色の得意な分野じゃん」


ついさっき決まった私の種目は、リレー、障害物競走。巳夜くんは、綱引き、借り物競走。それとパートナー二人での競技をひとつ。



やる気皆無の巳夜くんが手を挙げなかった結果、人の足りない種目に拒否権無しで入らされていた。



...よし、うん、まだまだ追いつける!



評価してくれるセブンオーシャンの社員さんがたくさん来る体育祭。少しでも差を埋めるために頑張るはずだったんだけど...
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