花を飾った君に、いつか
「恋色?息荒くなってきてる、部屋戻ろ」
「...うい」
「なんだその返事は。頭回ってる?」
夜ご飯のあとのこと、自分計画よりもだいぶ早く熱が迎えに来て、ばったり出会ってしまったらもう上がる一方。
肩を持ってくれる凪ちゃんは、免疫力最強だから、と部屋のなかまで付き添ってくれた。
ベッドに下ろすと、また熱があがって気がして冷や汗をかく。
...こういうとき、なんていうんだっけ。面目ない?もうしわけありません?...ちが、ありがとう...
「凪ちゃん、面目ない...」
「うわあ、熱にやられてきたね。わかりやすくて助かるよ
...じゃなくて、水と体温計は枕の横、スマホも逆側にあるから辛くなたら連絡して」
「んう...スマホぉ...」
「ん...?欲しいの?いいけどなにする...」
ガチャン
静かで暗い部屋に光がさしたことに気づかなかった私はぼんやりしながら凪ちゃんからスマホを受け取った。
あれ
...凪ちゃんの焦ってる声がする、ような