花を飾った君に、いつか
たぶん夕方の16時を少し過ぎた頃。
16時10分。職員会議が終わるのがこの時間だから、ってなんとも中途半端な時間までに担任の先生に提出しないといけない。
でもなあ...このイケメンさんと話したかったな。
見るからに、私みたいな元気でなにごとも乗り切るようなタイプではないし、むしろ氷点下でもおかしくない。
友達に!いや、恐れ多い!連絡先...なんてもっとだめに決まってる!
なんだろう、なんだろう、この気持ちは。
「名前教えてなんて贅沢なことは言わないので!好きな食べ物と好きな色を教えてください!
あと...今日から推しにさせてください!」
今思えばちょっとどころかかなりの変人だったはずなのに、巳夜くんは顔を歪ませたりはしてなかった。
うん、じゃあツーショ撮る?よくわからないタイミングで撮った写真。じゃあってなに?
時間が迫っていることの焦りと、推し(?)に出会えた嬉しさで記憶が曖昧だったりする。
そのおかげで写真送るからって連絡先を教えてくれたわけだけれど。