真面目な鳩井の、キスが甘い。
 ……てか待って

 さっき、ごちそうさまって言ったあと流れるようにほっぺにキスされたの、なに!?


 『あ、ごめん間違えた』

 ってなに!?え!?うっかりしちゃったの!?

 可愛いけど!めっちゃ嬉しいけど!そんなことある!?


 1人悶えてると、保健室の扉が再び開いた。


「よう波木ー」

「鬼ちゃん!鬼ちゃん聞いてよー鳩井がさー」

「あーわりぃ波木。今仕事立て込んでっからまた今度でいいか?この後またすぐ研究室の奴らと会議なんだわ」


 言いながら鬼ちゃんはいそいそと書類整理を始める。

 なんだか忙しそう。


「んー、今日は帰ろっかなー」

「おー気をつけてなー」


 鬼ちゃんはデスクで何かを書き込みながら、私に背を向けたままヒラヒラと手を振った。


「……」



 むぅ。つまんないのー。



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