真面目な鳩井の、キスが甘い。

「もうだめ、鳩井のことすっごい、すっごい好き、大好き……！ダメだと思えば思うほど好きになっちゃう、鳩井に好きな人が出来たらって思うと辛くて悲しくて、嫌で嫌でおかしくなりそう！っ、もーごめんだけど～っ、めっちゃ、鳩井のこと、めっちゃ好きぃー……っ」




　あふれ出るのは涙、鼻水と、鳩井への気持ち。


　えぐえぐ泣きわめいてる姿はみっともなくて、自分でも子供みたいだと思う。




　それに対して鳩井は、




「……えー……」




　ドン引き、していた。




「うわぁ～だよね、だよね、ごめん、ごめんね、でも止まんないの、鳩井を好きなの止められないのーごめん～～～好きでごめん～～～！！」



　鳩井はへなへなとしゃがみこんで顔を両手で覆う。



「えー……？ちょっ……とー……」

「あぁ～～～ごめﾞんﾞ～～～っ」



　鳩井を困らせちゃってることが申し訳なくて、でも、涙も鼻水も鳩井への気持ちも、とどまることを知らない。



「……（かわい）すぎる……」


「え……？」



　鳩井の呟いた言葉がよく聞こえなくて、私は少し鳩井に近寄る。