真面目な鳩井の、キスが甘い。

セクシー過多な医療行為

「はい、じゃー各自練習はじめー」


 音楽選択の時間。

 先生の気怠い声を合図に、音楽室にリコーダーの音色が響き始める。


 ピロリーロリッ…ピロリロリロ~♪


「こら日向ー。チャルメラじゃなくて課題のモーツァルトを練習しなさーい」


 音楽室の段々になってるステージの一番下にだらしなく座ってチャルメラを吹く私に、美愛がいつもの光のない目で注意をする。


「美愛だってさっきからジャイ●ンのテーマばっか吹いてんじゃん」

「モーツァルト飽きた~」

「そんなこと言うとモーツァルトが夜中に枕元に現れて眠る美愛の顔に息吹きかけてくるぞぉ」

「なんそれ」

「それも餃子を食べたあとのお口でな…!」


 私のよくわからん脅しに、美愛が目を細めてこいつバカだなって顔をした時だった。




「鳩井、眼鏡変えた?」

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