真面目な鳩井の、キスが甘い。

 ⋈ 







「だーさん笑い過ぎー」


 控え室の椅子の背もたれに顎を乗せ、不機嫌に頬を膨らませるわたしにおかまいなしにだーさんが笑い続けてる。


「だって、あんた…っ、面白すぎ……っこれ、…あひゃひゃひゃひゃ!」


 机の上に並ぶ今日のセクシーショット写真たちは確かにセクシーとはほど遠い。


「わたしの全力セクシー…」

「あっはは!腰痛い人の間違いでしょ!」


 うんうん、サ●ンパスのCMに出れそうだね、じゃないんだよ。


「はーおっかし。これから勉強していかないとねー。ヒナは可愛いけどほんと色気ないから……ブフッ」

「もぉーマネジャァー!ねぎらうのもマネージャーの仕事でしょぉー!!」


 まただーさんの笑いがぶり返してきたとき、控室の扉がノックされた。


「お疲れ様でー……あ、ヒナちゃん」

「レナちゃん!」

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