勇気を翼に込めて。
年の譜線
年の譜線
「先生、おじさんだよ?」
「知ってます。」
沈黙。どうしよう、緊張してうまく話せない。不安だ。
「……先生、コーヒー買おうと思って。」
「わ、私も!アイスクリーム食べたいからコンビニまで一緒に行きませんか。」
「……いいですよ。」
先生が笑う。安心する。
病院のコンビニまで一緒に歩く。
「危ない。」
クイっと袖を引っ張られてハッとする。女の子とぶつかるところだった。
「ごめんね。」
お医者さんが優しそうに声をかける。
「ごめんね。」
私も真似をする。
「いいよ。」
女の子が笑う。嬉しい。
「気をつけなきゃダメですよ。」
「はーい」