中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら甘めに愛されました。
プロローグ
「大丈夫ですから」
いつだって、その背中が、私を守ってくれていた。
今だって、絶体絶命のピンチの中、その背中が私を守ってくれた。
でも、大丈夫なはずがないよ……。
私の代わりに呪いを受けてしまった守護騎士レナルド様を取り囲む薄緑色の光は、洞窟の奥底で、骸骨を兵隊みたいに扱う死霊術師と対峙した時のそれに似ている。
だってこれは、ただの呪いじゃない。
人間が到底抵抗することなんて、不可能な種類の、絶対的な呪いだ。
「――――大丈夫ですから」
守護騎士レナルド様はもう一度、そう言った。しかも、私を安心させるように微笑んで。
いくら、聖女を守るのが守護騎士に与えられた使命だと言っても、ここまでする必要はないと思う。
いつの間にか、私は泣いていた。
だって、レナルド様だけなのだもの。
そう、レナルド様だけなのだ。
異世界に断りもなく呼び出された上に、魔人が現れない平和な期間を担当するだけの中継ぎ聖女だってぞんざいに扱われていた私を、正面から守ってくれた人は。
「思ったよりも、抵抗が激しかったな。そもそも、聖女にかけるための呪いに、ただの騎士がここまで抵抗するとは予想外だ。やはり聖女の――――な、だけあるな」
レナルド様が「早く、封印の箱を稼働してください」と、剣を支えにして立ち上がる。
その体を、薄気味悪い淡い緑色の光が包み込んでいく。
無理をすればするほど、抵抗するための魔力は消費され、呪いにその体が蝕まれる。
それでも、目の前の災厄をそのままにしていることもできない。
いつだって、その背中が、私を守ってくれていた。
今だって、絶体絶命のピンチの中、その背中が私を守ってくれた。
でも、大丈夫なはずがないよ……。
私の代わりに呪いを受けてしまった守護騎士レナルド様を取り囲む薄緑色の光は、洞窟の奥底で、骸骨を兵隊みたいに扱う死霊術師と対峙した時のそれに似ている。
だってこれは、ただの呪いじゃない。
人間が到底抵抗することなんて、不可能な種類の、絶対的な呪いだ。
「――――大丈夫ですから」
守護騎士レナルド様はもう一度、そう言った。しかも、私を安心させるように微笑んで。
いくら、聖女を守るのが守護騎士に与えられた使命だと言っても、ここまでする必要はないと思う。
いつの間にか、私は泣いていた。
だって、レナルド様だけなのだもの。
そう、レナルド様だけなのだ。
異世界に断りもなく呼び出された上に、魔人が現れない平和な期間を担当するだけの中継ぎ聖女だってぞんざいに扱われていた私を、正面から守ってくれた人は。
「思ったよりも、抵抗が激しかったな。そもそも、聖女にかけるための呪いに、ただの騎士がここまで抵抗するとは予想外だ。やはり聖女の――――な、だけあるな」
レナルド様が「早く、封印の箱を稼働してください」と、剣を支えにして立ち上がる。
その体を、薄気味悪い淡い緑色の光が包み込んでいく。
無理をすればするほど、抵抗するための魔力は消費され、呪いにその体が蝕まれる。
それでも、目の前の災厄をそのままにしていることもできない。
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