お前を必ず落として見せる~俺様御曹司の執着愛
「別に大丈夫、この間泊まった時忘れていったやつだから」

「でも、彼女さんすぐに泊まりにきますよね」

龍斗はまどかの言葉に不思議な表情を見せた。

「彼女じゃねえよ、妹だよ」

「そんな嘘言わなくても大丈夫です、みんな噂してますよ、社長の彼女さんってどんな人なんだろうって」

「だから、彼女はいないって」

「そうなんですか」

「お前は確か男いたよな、どんなやつ」

まどかは俯いて答えなかった。

「これから、帰らなくていいんなら、泊まって行けよ、すぐに服も乾かないし」

「でも、それじゃ社長に迷惑がかかります」

「別に迷惑じゃねえよ」

龍斗はまどかが恋人と同棲していることを知っていた。

多分、喧嘩でもして飛び出してきたんだろうと推測していた。

「少し、心配させてやれよ」

「そうですね」

「お前、飯は食ったか」

「いいえ、まだです」

「一緒に食うか」

「私は大丈夫です」

その途端にまどかのお腹が鳴った。

「もの食わせろって言ってるぞ」

龍斗は大声で笑った。

< 2 / 74 >

この作品をシェア

pagetop