お前を必ず落として見せる~俺様御曹司の執着愛
弁護士はそう言うと病院を後にした。

龍斗はまどかに子供のことをどう伝えればいいか迷っていた。

まどかは中々目を覚さなかった。

龍斗は毎日、まどかに話しかけていた。

そんな矢先、まどかが目を覚ました。

「まどか、まどか、わかるか、今、先生を呼ぶな」

担当医師と看護師がまどかの病室にやってきた。

まどかは俺の顔を見て「龍斗さん」と唇が動いた。

「まどか、よかった」

俺はまどかを抱きしめた。

まどかは一般病棟に移り、笑顔も見られるようになった。

そんなある日「龍斗さん、赤ちゃん大丈夫でしたか」と問われた。

俺は意を決してまどかに告げた。

「まどか、落ち着いて聞いてくれ、子供は天に召された、生まれてくることは叶わない」

まどかは不思議そうな表情を見せて、次の瞬間目に涙が溢れた。

俺はまどかを抱き寄せて、背中をさすった。

何も言葉が見つからなかった、ただただ泣いているまどかを抱きしめていた。

まどかは泣きつかれた子供のように眠った。

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