お前を必ず落として見せる~俺様御曹司の執着愛
龍斗はまどかの手を引き寄せ、顔が急接近した。

じっと見つめ合う瞳に吸い込まれ、唇が重なった。

まどかは急に我にかえり、龍斗から離れて、走り出した。

「まどか」

龍斗の呼び止める声はまどかには届かなかった。

電車に飛び乗り、ハアハア息を切らせて、まどかはさっきの龍斗とのキスにドキドキが止まらなかった。

どうしよう、龍斗さんとキスしちゃって……

龍斗さんが私に十年も片思いだったなんて嘘だよね。

それに真凜さんのこともあるし、私、龍斗さんと今まで通りなんて出来ないよ。

龍斗はまどかとキスした唇にそっと触れてみた。

まどか、お前を必ず落としてみせる。

次の日、龍斗はスーパーに向かうとまどかは休みだと聞かされた。

龍斗はまどかのアパートへ向かった。

インターホンを鳴らすが応答がない。

「留守か」

そこへまどかがコンビニの袋を下げて戻ってきた。

「まどか」

まどかは龍斗の姿を見て走り出した。

「まどか、待ってくれ」

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