Love for Friens
「真ーーー矢ーーーっ!!」
んんん? “真矢”?
今、確実に“真矢”って聞こえたよね!?
しかも、さっきよりも声が近くなっている。
私は、恐る恐る自転車をこぐのを止め、後ろを向いた。
すると――…、約5メートル先に郁が自転車を懸命にこいで、こっちに向かって来ている。
あれ? 郁!?
そう思っていると、郁がブレーキで私の横にとまった。
「やっぱり、真矢だ」
郁は軽く息を切らして言った。
私は、なにがなんだか……というように、びっくりしていた。