先生の隣にいたかった



「じゃあ、また入学式で」



「はい。送っていただき、ありがとうございました」






「俺が勝手に

連れ出したんだから、いいんだよ。

お母さんにも、よろしく伝えといて」



「はい、さようなら」



先生は車を走らせ、

私は先生が見えなくなるまで、
その場で見送った。


こんなに楽しかったのは、久しぶりだった。



また行きたい。



今度は、私じゃなくて、




先生のおすすめの場所に。

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