あなたは私の王子様

自分のことが情けなくて、恥ずかしくて、唇をグッと噛んだ。

「おい!聞いてんのか?!」

私はしぶしぶ土下座をする。

本当は土下座なんてしたくない。

「…すみませんでした……。」

「声が小さいなぁ!」

大声を出されると思わず体がビクッとする。

「「なぁに?聞こえなーい。」」

愛ちゃんと若菜ちゃんも馬鹿にして笑ってくる。

「すみませんでしたっ!」

「きゃははは!おもしろーい!」

カシャカシャとスマホのカメラのシャッター音が響く。

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