あなたは私の王子様
「……お願いします。」

人見知りが発動して声が小さくなってしまう。

「660円です!」

えーと、660円…ってあれ?!……お財布がない!

頭が真っ白だ。

私があたふたしていると店員さんが「どうかいたしましたか?」と聞いてくる。

ど、どうしよう!

「あの、財布家に忘れたので取りに行っても…」

「これ使って。」

後ろからすっと現れて1000円札を差し出してくれたのは高身長のお兄さん。
< 9 / 32 >

この作品をシェア

pagetop