偏差値高めで恋愛未経験の私が隣の席の男の子に溺愛されるお話〜春編 Spring 〜

楓織が学校に行きたくない⁉︎〜She doesn’t want to go to school!?〜

碧依くんと登下校を一緒にする約束をしてから2日後。


昨日は初めて登校の時間を他の人と過ごしたから、緊張したけど碧依くんと一緒に学校に行くのはとても楽しかった。


でも、今日は学校に行きたくないの。


特に体調が悪いとかじゃなく、勉強が難しいわけでもなく(あれは凄く簡単)。


じゃあ、なんで行きたくないのかというと……


「楓織!今日がいくら身体測定の日だからって、学校にはちゃんと行きなさい!」


ああ〜、お母さんが下から私を呼ぶ声がする…


そう、今日は身体測定の日なのです。


身体測定と言っても、身長や体重などのスタンダードなところから心臓とかまでマニアックなところも診るんだよね。


そこは、流石私立!って思うけど、私は自分の身長をどうしても知りたくないのだ。


なんでかって?それは…


「お姉ちゃ〜ん、いい加減自分の身長が低いの認めたら〜?どうせ、変わんないんだしさ〜。」


うっ、私の体に我が妹、桜織の言葉の刃が深〜く深〜く、マリアナ海溝並みに深〜くグサアッっといきましたよ!


でもな〜、今日も授業はあるっちゃあるんだよな〜。


今日で4限目までの授業は終わり。でも、今日は1、2限が授業で3、4限が身体測定。


授業はちゃんと受けたいしなぁ。もう学校の用意しちゃったしなぁ。


そう、実はついさっきまで身体測定の存在を忘れていたのだ。先に制服着て、髪の毛も整えて朝ごはん食べに行こうとしたら、お母さんが身体測定の話をしたから思い出しちゃったんだよ。


グゥー。


ほら、いつもなら朝ごはんのはずなのに、今まだ食べてないから盛大にお腹鳴っちゃったじゃないの。


でもなぁ〜、今日も碧依くんは来てくれるしなぁ〜。碧依くんの家から学校に行くまでに私の家を通るから、来てもらうことにしたんだ。でも、その時に『身体測定したくないから行きたくないです。』なんて言ったらからかわれるだろうなぁ〜。


昨日、一緒に登校してだいぶ碧依くんの人物像が見えてきたけど、碧依くんは勉強には無気力らしい。これは自分の口で言ってた

ことね。でも、最近やる気になってるらしいよ。普通、受験が終わったら燃え尽きるよねってお互い笑い合ってた。

『なんで、やる気になったの?』って聞いてみたけど、『楓織には内緒♪』って言われた。


他にも、好きな食べ物についてとか色々喋ったけど、私が『好き嫌いはないよ。』って言ったら、『好き嫌いないって凄いな。何でも食べる鼠かよ。』って言われた。たまに意地悪なこと言うんだよね、碧依くん…


でも、そういう何気ない話をしながら学校に行くのって凄く憧れてたからいいんだけどね。


はぁ〜、行くか学校。今は、7:00just。碧依くんが来るまで、あと40分ある。


仕方なく、私は朝ごはんを食べ、学校に向かった。
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