偏差値高めで恋愛未経験の私が隣の席の男の子に溺愛されるお話〜春編 Spring 〜
私は度々こうしてランニングをするので、コースはもう決まっている。
私たちは駅前でありながら芦ヶ川《あしががわ》の近くに住んでいるから、いつもランニングの時は芦ヶ川の河原に沿って走っている。
軽く家の前で準備運動をして、走り始めた。
そう言えば、ランニングとジョギングは違うんだって。時速8km以上で走ってるのがランニングで、それ未満の速さで走っているんだったらジョギング認定されるんだとさ。
時速8kmだから、1時間に8000mでそれを3600で割れば秒速が出るから、8000➗3600🟰2.22...だから1秒間に2mちょいか。
分速の方が分かりやすいなこれ。
えーっと、だから8000➗60🟰133.33...だね。1分間に133mくらいか。
ま、余裕でしょ。
そんな事を考えていたら、走っている進行方向から人影が近づいてきた。
此処はよく犬の散歩などに訪れる人がいるから、軽く頭下げるなりして挨拶しておこうかな。
そして、私がその人影に挨拶して通り過ぎようとすると、
「おはようございます、白鳥さん。」
ん?なんか今名前呼ばれなかった⁉︎驚きと疑問で私は走る足を止めて、後ろを振り向いた。
よく見てみると、その人影はなんと如月くんだったのだ。
「あ!如月くんだったんだね。ごめんね、走るのに夢中で気が付かなかった。あ、あと楓織でいいよ。敬語も外してほしい。」
「楓織、ね。わかった。俺のことも、碧依でいいよ。」
「ん、りょーかい。碧依、か。綺麗な名前だね!」
「んー?そうかな。楓織も綺麗だと思うけどな。ま、とりあえずありがとう。」
「ふふ、ありがとう。あと、どういたしまして。」
なるほど、意外にいい人だった。昨日のあれはあれだな。あのー、人見知りを発動させすぎて、警戒しすぎたな。なんか抜けてたし。
「そこにいるワンちゃんは、碧依くん家の子たち?」
そう、ずっと気になっていたのだ。碧依くんの手に握られている二本のリードとそれらに繋がれている二匹の犬が。
「そうそう、こいつらはうちのパピヨン。楓織から見て、右がホワイト&ブラウンで、左がトライカラーであり、垂れ耳。」
「あー!フランス語で蝶っていう意味の言葉がそのまま犬種名になったんだよね!ファレーヌの子も可愛いね!撫でてもいい?」
私は、大の動物好きだから直ぐにもふもふしたくなる。もふもふしたいな...パピヨン初めて見たからな...
「いいよ。うちの犬は人懐っこいし、大丈夫だと思う。それにしても、楓織は犬に詳しいんだね。何か飼ってるの?」
「やったー!ありがとう。」
早速撫でながら、私はさっきの質問に答える。
「犬じゃないんだけど、二匹の猫を飼ってるよ!二匹とも、スコティッシュフォールドでとっても可愛いの!」
私はそう言ってスマホで、みるくとくるみの写真を見せる。
「わあ!すっごく可愛いね!」
「でしょでしょ。うちの自慢の子たちなんだ!あ、もう帰らなきゃ。じゃあ、また学校でね!」
私はそう言って、家に帰った。
私はこの時、気づいていなかった。私の猫をスマホで見せていた時、碧依くんが可愛いと言った瞳の奥には私の姿が揺らめいていたことに...
私たちは駅前でありながら芦ヶ川《あしががわ》の近くに住んでいるから、いつもランニングの時は芦ヶ川の河原に沿って走っている。
軽く家の前で準備運動をして、走り始めた。
そう言えば、ランニングとジョギングは違うんだって。時速8km以上で走ってるのがランニングで、それ未満の速さで走っているんだったらジョギング認定されるんだとさ。
時速8kmだから、1時間に8000mでそれを3600で割れば秒速が出るから、8000➗3600🟰2.22...だから1秒間に2mちょいか。
分速の方が分かりやすいなこれ。
えーっと、だから8000➗60🟰133.33...だね。1分間に133mくらいか。
ま、余裕でしょ。
そんな事を考えていたら、走っている進行方向から人影が近づいてきた。
此処はよく犬の散歩などに訪れる人がいるから、軽く頭下げるなりして挨拶しておこうかな。
そして、私がその人影に挨拶して通り過ぎようとすると、
「おはようございます、白鳥さん。」
ん?なんか今名前呼ばれなかった⁉︎驚きと疑問で私は走る足を止めて、後ろを振り向いた。
よく見てみると、その人影はなんと如月くんだったのだ。
「あ!如月くんだったんだね。ごめんね、走るのに夢中で気が付かなかった。あ、あと楓織でいいよ。敬語も外してほしい。」
「楓織、ね。わかった。俺のことも、碧依でいいよ。」
「ん、りょーかい。碧依、か。綺麗な名前だね!」
「んー?そうかな。楓織も綺麗だと思うけどな。ま、とりあえずありがとう。」
「ふふ、ありがとう。あと、どういたしまして。」
なるほど、意外にいい人だった。昨日のあれはあれだな。あのー、人見知りを発動させすぎて、警戒しすぎたな。なんか抜けてたし。
「そこにいるワンちゃんは、碧依くん家の子たち?」
そう、ずっと気になっていたのだ。碧依くんの手に握られている二本のリードとそれらに繋がれている二匹の犬が。
「そうそう、こいつらはうちのパピヨン。楓織から見て、右がホワイト&ブラウンで、左がトライカラーであり、垂れ耳。」
「あー!フランス語で蝶っていう意味の言葉がそのまま犬種名になったんだよね!ファレーヌの子も可愛いね!撫でてもいい?」
私は、大の動物好きだから直ぐにもふもふしたくなる。もふもふしたいな...パピヨン初めて見たからな...
「いいよ。うちの犬は人懐っこいし、大丈夫だと思う。それにしても、楓織は犬に詳しいんだね。何か飼ってるの?」
「やったー!ありがとう。」
早速撫でながら、私はさっきの質問に答える。
「犬じゃないんだけど、二匹の猫を飼ってるよ!二匹とも、スコティッシュフォールドでとっても可愛いの!」
私はそう言ってスマホで、みるくとくるみの写真を見せる。
「わあ!すっごく可愛いね!」
「でしょでしょ。うちの自慢の子たちなんだ!あ、もう帰らなきゃ。じゃあ、また学校でね!」
私はそう言って、家に帰った。
私はこの時、気づいていなかった。私の猫をスマホで見せていた時、碧依くんが可愛いと言った瞳の奥には私の姿が揺らめいていたことに...