君が月に帰るまで
番外編 ゆめの花嫁修行
番外編 ゆめの花嫁修業
「月夜、おかえりー!!」
地球から月の王国に降り立つと、姉の満月の元気な声がしてバスっと抱き締めたれた。
「ただいま」
「やったわね、月夜!! さあ準備にらとりかからなくちゃ」
「ま、待ってお父様にあいさつしないと……」
急かす満月を横目に、父の部屋を目指す。本来は玉座へ行くのだが、もう自室に戻っているようだ。
「お父さま、月夜です。ただいま戻りました」
「入るが良い」
すっと板の間に入って、正座をする。
「無事な顔を見せてくれてありがとう。大変なこともあったであろう」
「多大なるご慈悲、ありがとうございました。あの、はじめの願いごとですが……」
「承知しておる。月夜、お前はそれで良いのか」
「はい。覚悟はできております」
「承知した。だが、月の者が地球で生活をするのは並大抵のことではない。ましてやお前は家事などもしたこともない姫だ。しばらくは地球で花嫁修行をするがよい」
「は、はなよめしゅぎょー?」
「いま一度地球へ戻り、料理や掃除、地球で生活するのに最低限必要なことを覚えるのだ。それができなければ、嫁には出せぬ」
そういわれたら、負けず嫌いに火が付いた。
「月夜、おかえりー!!」
地球から月の王国に降り立つと、姉の満月の元気な声がしてバスっと抱き締めたれた。
「ただいま」
「やったわね、月夜!! さあ準備にらとりかからなくちゃ」
「ま、待ってお父様にあいさつしないと……」
急かす満月を横目に、父の部屋を目指す。本来は玉座へ行くのだが、もう自室に戻っているようだ。
「お父さま、月夜です。ただいま戻りました」
「入るが良い」
すっと板の間に入って、正座をする。
「無事な顔を見せてくれてありがとう。大変なこともあったであろう」
「多大なるご慈悲、ありがとうございました。あの、はじめの願いごとですが……」
「承知しておる。月夜、お前はそれで良いのか」
「はい。覚悟はできております」
「承知した。だが、月の者が地球で生活をするのは並大抵のことではない。ましてやお前は家事などもしたこともない姫だ。しばらくは地球で花嫁修行をするがよい」
「は、はなよめしゅぎょー?」
「いま一度地球へ戻り、料理や掃除、地球で生活するのに最低限必要なことを覚えるのだ。それができなければ、嫁には出せぬ」
そういわれたら、負けず嫌いに火が付いた。