if…運命の恋 番外編Ⅱ『運命の出会い』
「ごめんなさい。よそ見してて、、」
『ああ、、そう』
もう、私の顔面は真っ赤で、ポッポッと頭から蒸気まで出てるかもしれない。
大きく深呼吸してから、彼の入ったドアの中に入る。
そこは、診察室のようで、そうか!と納得した。
彼の職業はお医者様だった!
『そこに座って』
私に顎で椅子の場所を教えると、おとなしく座るしかない。白いカバーがかかった椅子に遠慮がちに座る。
彼は後ろの台から、ガチャガチャとこれから使うであろうモノを用意してから、私の対面の椅子に腰を降ろした。
そして、躊躇する私の腕を掴んでワンピースの袖をめくり、擦りむいた怪我を確認すると『泥も沢山ついてるから、ちょっと痛いけど我慢できる?』そう聞いてきた。
痛みに強い人なんているの? 人一倍弱いわけではないし、手当てをしてくれるのだからと信頼して「はい」と応え頷いた。
彼が泥で汚れた怪我の場所を清潔な洗浄用液で洗い始める。
それもゴシゴシ・・・うそッ・・・痛い!!
それも、かなり痛い!!
さっき、ちょっと痛い?って言ったよね? この人!!
いくらお転婆で通って来た私でも、さすがに悲鳴をあげたくなるほど痛いのだ。
だけど、我慢。 我慢しなくちゃ、そう自分に言い聞かせた。
怪我をした場所に、綿花が触るだけで激痛が走る
思わず声にならない声と、ビクッと身体が大きく反応する。
『痛いですか?・・・我慢できる?』
「・・ええ・・・はい」
もう、額には冷や汗がつたい、”もうやめてください!!”と
突き飛ばしたいぐらいだ。