if…運命の恋 番外編Ⅱ『運命の出会い』
『どうしました? 凄く気分悪い?』
「・・・・」
”いいえ”と声にならずに、私はただ首を横に振り続けた。きっと彼は困ってるだろうなぁ
『今日は、日曜日だから医院もお休みで、、看護師さんも誰もいないんですよ。倒れた時にどうしようかと思いましたよ。君はどうして京都からここに?』
「えッ?」
彼の言葉に、私の正体がバレている事を理解した。
「私の事、知ってたんですか?」
『そりゃ、見合いの写真を見たからね』
ああ、、そうか。そういえば私も見たんだから、でも記憶に残るような顔じゃないでしょ?
「あ~ そうですね。まずは先日は大変失礼をしたとお詫びにまいりました」
『、、ふ~ん。お詫びですか?』
彼は一瞬だけ いぶかしげな視線を私に向けるとあからさまに不遜な態度をとる。
『いえ、大丈夫です。わ・ざ・わ・ざ、こんな片田舎までお詫びの言葉を言うために来る必要なんてないですよ』
「不躾な事をしたと反省しています。ただ、阿る気持ちはございませんので」
彼の態度にムッとした私は彼に対して慇懃無礼な態度で話す。
そんな重い空気の中、リビングのドアが開き白髪の紳士(素敵に見えたのよ)が顔を出す。私と彼の顔を見て、ニコッと笑顔になると
「春子ちゃん、良かった。調子良くなった?」と聞いてきた。
「は、、はい。あの~」 その紳士っぽい男性は
「僕の事、知らないよね?一度会った事はあるんだよ」
こんな素敵な紳士なら、きっと覚えているはず?! だれ?
そんな私の頭の中を覗いたように、彼が答えを教えてくれた。
『俺の親父、、』
「えっ?! お父様?」