if…運命の恋 番外編Ⅱ『運命の出会い』
”わぁ~! これ、美味しそ~~、待てよ、これも良いなぁ”
私はそう考えたあと彼をチラッと盗み見ると、顔色ひとつ変えずにメニュー表を見てる。
彼ならきっとコーヒーだったりして、、それもブラックの。
『何にする? 決まった?』
「ええ、そうねぇ、これッ!」
『ああ、、じゃ俺は、、』
「ねぇ? コーヒーみたいな苦い飲み物だけって事無いでしょうねぇ? 私がコレなんだから、貴方もコレなんか如何?」
『・・・うん、そうしよう』
あのまま注文を聞いていたら、彼はきっとコーヒーって答えたんだろうなぁ。そんな事を思って私の意見を聴いてくれた彼に微笑んだ。私が注文したのは、甘い甘いクリームがたくさんかかったホットケーキとホットレモン、そして彼にはバニラアイスとホットコーヒーなのだ。
「甘いものは苦手ですか?」
『そんなに得意じゃないけど、ちょっとだけなら大丈夫だよ』
私は素直に彼の事が知りたくて、いろんな質問をして、それを丁寧に答えてくれる。
『で、春子は何が一番心配? さっきの叔父さんが言ってたように女性関係?』
「えっ、、えっと、、」
話の中で彼がさっきの話をするものだから、私は恥ずかしくて動揺してしまった。だから肝心な事を聞き逃してしまっていたんだろう。
『・・・・なんだよな?』
「えっ、、ああ、はい」
『そうか、、よかった。俺はお前だけで手一杯だ』
彼が下を向いて微笑んだ気がした。
「うん? あれッ? 私、何か変な事言った?」
『いいや、そうじゃないよ』