if…運命の恋 番外編Ⅱ『運命の出会い』
お父ちゃんに突きつけられた”見合いの写真と釣書”それをジッと見てしまう私。そこには私のツボな端正なお顔があって、おもわず目尻が下がってしまう。
「あのね、お父ちゃん、、ほんまにこの男性が相手なん?あたしでええん?」
「そうや。 おう? ほな、、お前、まさか気に入ったか? きばれよ」
「ほんま、よう言わんわ!」
そう言って 真っ赤になってる私に追い打ちをかける。とんでもない父親だ。
勝手に見合いの日取りを決めるし、私の意思なんて完全に無視だった。
だから私はその見合いの席を、思いっきりドタキャンした。
人生なんて、そんなに上手くいかないモノだって思った。
私なんて何にも取り柄がないし、おまけに器用でも美人でも頭だって良くない。あの写真の男性を思い出してみても、それは私にはつり合わない経歴の様だった。写真で見る限りだけど、かなりのイケてる顔に尻込みした。
代々のお医者様家系ですって? 優秀って事じゃない? いやいや、ナイナイうちの家の血筋が入るなんて!
おまけに、あの時のお父ちゃんの あのニヤけた顔が気に入らなかった
私がこれで、いう事を効くみたいなそんな顔してたし、それは悔しい。
冗談じゃないわよ、私は自分の大切な時間を守りたいのだから。
お見合いをドタキャンする、自分を納得させる理由なら、なんでも良かった。
だけど、勝手にドタキャンしたのに見合いの相手の事が気になった。
私にとっては、今までにドキドキさせて貰える男性がいなかった事がその要因なのだ。
印象的な奥二重の瞳に高い鼻梁に薄い唇、という端整な顔面の持ち主に会ってみたかったという気持ちは確かにあったけど、きっと私、自分から断れない。いや、心配には及ばないかも?相手の方から断られることが濃厚だ。