クールな番犬くんは学園最強のオオカミでした
「佐紺に認められたんだってな。だったら、俺らも認めねーと」
「レースクイーンだしな」
だはは、と笑う。
カーレースゲームで一緒に遊んだ男子たち。
……レースクイーンはちょっと意味が違うんだけど。
「またバトろうぜ」
「コツ教えろよ」
「オレは次こそぜってー打ち負かす」
それぞれ捨て台詞を残してバスに乗りこんでいく彼らを、「あはは……」と苦笑いで見送るわたし。
すっかりゲーム友だちになってしまった。
「なんの話?」
そんなわたしに斑が率直な疑問を投げかけてきた。
斑はあの場にいなかったからわたしたちの関係を知らないんだと、聞かれて初めて気づく。
一応、交友関係は斑に話すようにしてるけど、今日はいろいろと忙しくて忘れてた。
「さっき準備してるとき、ゲームしてたから仲間に入れてもらったの。最近、ウチでも流行ってるレースゲーム。勝ったら再戦申しこまれちゃって」
「へぇ」
……ん?