クールな番犬くんは学園最強のオオカミでした
「苫に会えるかなって待ってたん……うわっ!黒桜先輩⁉︎」
喜びから一転、ハルルが斑を二度見してわっと声を上げた。
そんなに驚く?ってくらい驚いてる。
幽霊かなにかを見たときの驚きよう。
「斑のこと知ってるの?」
「知ってるもなにも……」
「あっ、そっか。同じ中学だっけ?」
それなら知っていてもおかしくない。
「まぁそうなんだけど」
「?」
「それより苫、クラス見た?」
なにか言いかけたハルルの言葉をりらが遮った。
ハルルがなにを言おうとしたのか気になったけれど、続くりらの言葉を聞いて、わたしの意識はあっさりそっちへ持っていかれる。
「りらたち3人、同じクラスだったよ!」
「ほんと⁉︎よかったぁ。知ってる人がいなかったらどうしようかと」