私の彼氏は浮気をしている
ツリーを眺めていると、スマホが振動する。桃から「もう帰って来ていいよ」と桃からLINEが来ていた。それを見て、翠は舌打ちをする。きっと家に聖司はまだいるのだろう。そして、そこで二人が付き合っていることを話すのだ。

「絶対に、許さない！」

翠は家へと早足で歩き出した。



華やかに飾り付けられた家のリビングで、翠は荒い息を吐きながら泣き、笑う。床には血まみれの聖司と桃の遺体が転がり、部屋はまるで泥棒が入ったかのように荒れていた。

「アハハ！」

翠の手に握られている包丁からは、二人の血がポトリポトリと落ちている。翠は家を追い出された後、包丁を購入し、二人を刺殺したのだ。

「やっと復讐できた……！」

そう言い、息を吐いた翠の視界に、二つのリボンの巻かれたプレゼントを入れた箱が目に入る。聖司と桃がお互いに渡すために買ったものなのだろう。

「何を買ったの？」

気になってしまい、翠は一つ目の箱を開けた。そこには鍵をモチーフにした可愛らしいネックレスが入っている。箱の中にはメッセージカードも付いていた。それを目にした翠は、目を見開く。
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