二度目の好きをもらえますか?
もう名前を間違えられる事もないし、私も正しく覚えられている。そんなちょっとした事がもの凄く嬉しい。
外履きに履き替えるために下駄箱へ降りると、いつもの男子三人組がちょうど外靴に履き替えているところだった。
誰かの靴箱を確認する高山くんに「もういいから帰るぞ」と呆れた表情で賢ちゃんが言う。ドキドキと高鳴る心音に右手でそっと蓋をする。
「あっ、小谷! 黒岩さん知らねぇ? ホームルーム終わったら忽然と消えててさぁ」
高山くんに尋ねられ、私は眉を下げてやんわりと笑う。
「ああ、麻衣子は今日バイトだから」
「え、バイトしてんの? 聞いてないっ」
「まぁ。誰かれかまわずには言わないんじゃないかな。それにわざわざ話題にしないだろうし」
言いながら下駄箱に仕舞った靴を出し、脱いだ上履きを家に持ち帰って洗うため、上履袋に入れる。
すぐそばに賢ちゃんが立っていると思うと妙に五感が働き、ひとつひとつの動きがぎこちなくなる。
「あぁ、俺も小谷になりたい……」
「わははっ、なりそれ」
「黒岩さんは小谷ラブだもんなー」
外履きに履き替えるために下駄箱へ降りると、いつもの男子三人組がちょうど外靴に履き替えているところだった。
誰かの靴箱を確認する高山くんに「もういいから帰るぞ」と呆れた表情で賢ちゃんが言う。ドキドキと高鳴る心音に右手でそっと蓋をする。
「あっ、小谷! 黒岩さん知らねぇ? ホームルーム終わったら忽然と消えててさぁ」
高山くんに尋ねられ、私は眉を下げてやんわりと笑う。
「ああ、麻衣子は今日バイトだから」
「え、バイトしてんの? 聞いてないっ」
「まぁ。誰かれかまわずには言わないんじゃないかな。それにわざわざ話題にしないだろうし」
言いながら下駄箱に仕舞った靴を出し、脱いだ上履きを家に持ち帰って洗うため、上履袋に入れる。
すぐそばに賢ちゃんが立っていると思うと妙に五感が働き、ひとつひとつの動きがぎこちなくなる。
「あぁ、俺も小谷になりたい……」
「わははっ、なりそれ」
「黒岩さんは小谷ラブだもんなー」