二度目の好きをもらえますか?
ついネガティブ思考を進めてしまい、それを吹き飛ばすため、頭を振る。机の中から教科書とノートを取り出し、一時間目の古典を用意した。
*
「小谷ってさ。賢二の事好きだろ?」
「……へっ!?」
グループのみんなと空き教室でお弁当を食べた後、何故か瀬川くんに呼び出された。
「ちょっと来て」と言われて付いて行くと、彼は空が剥き出しになった渡り廊下を抜けて、特別棟で足を止めた。
誰もいない事を確認する彼を見て、まさか告白される訳じゃないよね、と無駄に緊張を募らせる。瀬川くんは前後左右に視線を走らせてから、改めて私を見た。
「小谷ってさ、賢二の事好きだろ?」
そしてこう言われた次第である。
「……なな、なんっ??」
「いや、大体の奴は気付いてるよ」
「そそ、それって賢っ、」
「いや、本人は多分わかってないと思う」
「ああの、そ、それじゃあ」
「大丈夫、言わねぇって。ただ確認したかっただけ」
「……あ。そう、なんだ?」
突然の事に焦りまくったけれど、本人に気持ちをバラされないと聞いて、私は大袈裟に安堵する。
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「小谷ってさ。賢二の事好きだろ?」
「……へっ!?」
グループのみんなと空き教室でお弁当を食べた後、何故か瀬川くんに呼び出された。
「ちょっと来て」と言われて付いて行くと、彼は空が剥き出しになった渡り廊下を抜けて、特別棟で足を止めた。
誰もいない事を確認する彼を見て、まさか告白される訳じゃないよね、と無駄に緊張を募らせる。瀬川くんは前後左右に視線を走らせてから、改めて私を見た。
「小谷ってさ、賢二の事好きだろ?」
そしてこう言われた次第である。
「……なな、なんっ??」
「いや、大体の奴は気付いてるよ」
「そそ、それって賢っ、」
「いや、本人は多分わかってないと思う」
「ああの、そ、それじゃあ」
「大丈夫、言わねぇって。ただ確認したかっただけ」
「……あ。そう、なんだ?」
突然の事に焦りまくったけれど、本人に気持ちをバラされないと聞いて、私は大袈裟に安堵する。