二度目の好きをもらえますか?
 すっぽりとヘルメットを被った後ろ姿だったので、男女の区別すらつかなかったけれど、きっとそうだと思い込んだ。

 首を振り、部屋に掛けた黒猫型の時計を見つめる。

 午後、八時過ぎ。こんな時間からどこに行くんだろう?

 バイト? それとも友達の家?

 単純に気にはなったが、「ま、いっか」と呟き、一階の浴室へと降りた。

 再び漫画に手を伸ばす気にはなれなかった。

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