二度目の好きをもらえますか?
11.泣いても笑っても、ダメなものはダメなんだ。
【麻衣子に相談したい事がある】
【電話してもいい?】
晩ご飯とお風呂を済ませてから、部屋に上がり、麻衣子にメッセージを打った。
私が送った吹き出しマークの隅に、程なくして既読が付き、ディスプレイが着信画面へと切り替わる。
「あ。ごめん、麻衣子……わざわざ掛けてもらって」
『ううん、カケホだから大丈夫。ところで相談ってなに?』
「……うん。ちょっと、いろいろあって」
ベッドに腰掛けた体勢から上体を倒し、枕の上に寝転んだ。
いきなり本題を話すのが何となく恥ずかしくて、他の話題から口にする。
「てかさ。今日家に帰ったらお母さんにいきなり門限とか言われて」
『え、門限? なんで?』
「帰るのが遅くなったら危ないからって」
『……うーん。ちなみに何時?』
「六時」
『うわ』
「さすがに六時は早過ぎるから夕飯までにって言ったら、じゃあ六時半ねって譲歩はしてもらったけど」
『そっかぁ。彩月のお母さん、どっちかと言ったら心配性だもんね。
てか、アレじゃないの。大谷と会うのに夜に出掛ける事があったから』
「うん。多分そうだと思う」