二度目の好きをもらえますか？
『なんか凄いとしか言えないわ』

「え？」

『彩月の恋。今までにない波乱ぶりって言うか』

「もう、なにそれ。感想が客観的すぎる」

『ごめん、ごめん』

　きっと電話の向こうでは悪びれのない、あの可愛い笑顔を浮かべているのだろう。

『けど彩月偉いよ』

「え…」

『その状況で直接本人に電話できるんだから、大したもんだよ』

「……そ、そうかな？」

　美鈴の勇気に触発された結果に違いないが、褒められると嬉しくなる。

『私思うんだけどさ』と切り出し、麻衣子は麻衣子なりの考えを伝えてくれた。

『大谷が既にその元カノと復活してるとしたら、わざわざ隠す必要なくない？』

「……え」

『大谷はさ、彩月の事を仲のいい友達って思ってくれてるでしょ？　ちょっと前に畑野と牧にそう言ってたし』

「ああ、うん。そうだね」

　冷やかしを回避するためか、賢ちゃんは私を名前で呼び、それなりに親しいから呼ぶのだと公言していた。

『彼女と復活してるんだったらさ。ヨリを戻したの？　って彩月の質問にも普通にイエスで答えるんじゃないかな？』

　……確かに。
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