二度目の好きをもらえますか?
私と麻衣子は現国の先生がくる前に席についた。斜め前から振り返った麻衣子に、両手でセーフ、とジェスチャーをすると、無邪気な笑みが返ってきた。
*
「っあ」
その週の土曜日。偶然、バイクを出す賢ちゃんと鉢合わせた。
私はコンビニの帰りで、今まさにエンジンを掛けようとしている彼に走り寄った。ガサガサと白いビニール袋が左右に揺れる。
「賢ちゃん!」
彼はヘルメットの目の部分を上げて、「おう」といつものように返事をする。バイクの右側へ周り、私も「おう」と真似をした。
私の手元を見て「コンビニ帰りか?」と尋ねられる。
「あ、うん。急にアイスが食べたくなってさ、五個ぐらい大人買いしてきたんだけど……一緒に食べる?」
おどけてコンビニ袋を掲げると、彼はフッと吹き出した。
「今は遠慮しとく。つーか彩月、そんなに食べたら腹壊すぞ?」
「大丈夫だよーん。時間かけてゆっくり食べるから」
「あっそ」
賢ちゃんがヘルメットのカバーを下ろした。そのまますぐに出掛けてしまうような気がして、私は言葉を重ねる。
「あ、ねぇ」
ふと思い付いた疑問を確かめるため、彼に待ったを掛けた。
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「っあ」
その週の土曜日。偶然、バイクを出す賢ちゃんと鉢合わせた。
私はコンビニの帰りで、今まさにエンジンを掛けようとしている彼に走り寄った。ガサガサと白いビニール袋が左右に揺れる。
「賢ちゃん!」
彼はヘルメットの目の部分を上げて、「おう」といつものように返事をする。バイクの右側へ周り、私も「おう」と真似をした。
私の手元を見て「コンビニ帰りか?」と尋ねられる。
「あ、うん。急にアイスが食べたくなってさ、五個ぐらい大人買いしてきたんだけど……一緒に食べる?」
おどけてコンビニ袋を掲げると、彼はフッと吹き出した。
「今は遠慮しとく。つーか彩月、そんなに食べたら腹壊すぞ?」
「大丈夫だよーん。時間かけてゆっくり食べるから」
「あっそ」
賢ちゃんがヘルメットのカバーを下ろした。そのまますぐに出掛けてしまうような気がして、私は言葉を重ねる。
「あ、ねぇ」
ふと思い付いた疑問を確かめるため、彼に待ったを掛けた。